このブログは、とんでもない田舎に生を受けた人見知りの少年が、やがてコミュ力お化けになり年収3,000万超えを果たす迄の軌跡である。
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親の勉学スパルタ教育のお陰もあり、少年は学力だけは長けていた。
小中とテストはほぼ全て100点(歌川広重を忘れて98点があったくらい)
余談だが、少年はノストラダムスの予言を信じていた為に高校受験の勉強を疎かにしていた。
何事もなく新年を迎えた少年は、ことの重大さに気付き鬼の追い込みを掛けた。
春、少年は無事に県内の進学校へ入学した。
田舎で優秀だった少年は、進学校では上位グループより少し下くらいの学力であった。
文武両道を謳う環境下で、恋愛に部活に少年は高校生活を謳歌していた。
やがて大学受験シーズンが到来。
本を読んだり文章を書くのが好きだった少年は、自然と国語教師を目指すようになっていた。
全国模試上では第3志望まで全てA判定。
少年は遠いようで近い未来を想像し胸を躍らせていた。
しかし、少年が描いた未来はやってこなかった。
受験シーズン、少年の家は決して裕福ではなく、3歳下の弟が控えていた。
「国公立以外の大学は認めない、落ちたら専門学校行き」
親からのその言葉が、少年の心に重くのしかかっていた。
センター試験当日。
今思えば、あの時の受験票の顔写真は顔面が浮腫んでいて、青紫色をしていた。
少年はプレッシャーに押し潰されていたのだろう。
初日の1教科目であり得ないミスをし、尾を引いた少年は全科目で人生初の最低点をマークするという大失態を犯した。
目の前が真っ白になり、真冬の川に飛び込み人生を終わらせようとまで思っていた。
(友人の引き止めにより未遂に終わったが)
試験終了後、学校での自己採点会。
「バツ…これもバツ…次もバツ…」
涙と震えで採点が進まぬ少年を尻目に、高得点を叩き出し浮かれて教室を飛び出していく級友達。
結局教室には少年と担任の2人だけが残った。
担任は精神崩壊に近い状態の少年にこう声を掛けた。
「周りのみんなは行きたい大学に行き、社会人になって初めて挫折を味わう。だけどお前は今それを味わった。これからの4年間は絶対にお前の方が強くなれる。下を向くな。見返してやれ。」
少年はその後、担任に勧められ全く聞いたこともなかった北海道の公立大学を受験。
センター試験のウエイトが低かったこともあり、学年3位で入学を果たした。
そこは推薦で来る人もいれば、少年の様に滑り止めで来た人もおりかなり多様性に富んでいた。
受験失敗という経験をし、勉学ロードから外れた少年。
ここからコミュ力の片鱗が芽生え始めたのだ。
続く
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